ORIHIME’s diary

利用していたブログサービスが閉鎖となり、旧記事とともに引っ越してきました。テーマは「好奇心、感動、そして感謝」です。

珠玉のミュージカル曲 隠れた名曲 ④

1945年のミュージカル映画 (アメリカ)

ステート・フェアから

春の如く It Might As Well  Be Spring  

 

隠れたというより、ジャズで歌われるこの曲の"出自"を知る人は少ないように思います。ミュージカル映画ステート・フェア」のナンバーで、作詞作曲は「王様と私」「南太平洋」「サウンド・オブ・ミュージック」で知られるロジャース&ハマースタイン。日本では未公開と思っていたのですが、なんと戦後日本で最初に公開されたミュージカル映画だそうです。

もうすぐ年に一度の州の品評会ステート・フェアまだ見ぬ恋人にめぐり逢えるかもしれないとワクワクする、もともとは乙女心の歌です。歌詞に度々登場する「スプリング・フィーバー」とは春のウキウキした気分のことで、春でもないのに私はスプリング・フィーバーにかかってしまった・・まるで春のようと歌っています。

 

イギリス・ウェールズ出身のオペラ歌手、ブリン・ターフェル (バリトン)  

巨体に似合わない仕草が可愛くて指揮者も笑顔に。

歌詞が素敵です(^^)

🎶

I keep wishing I were somewhere else,

Walking down a strange new street.

Hearing words that I have never heard

From a girl I've yet to meet.

どこかの町で

見知らぬ初めての道を歩きながら

まだ逢ったことがない彼女から

僕がまだ言われたことがない言葉を聴く (恋人同士が交わす言葉)

そうなるようにずっと願っているんだ。

ブリン・ターフェルを知ったのはテレビでした。巨体でライオンの立髪のような長髪にジーンズ姿でオペラ歌手とは思えない風貌でしたが、声も歌も素敵すぎてすっかりファンになってしまいました。早速買った「Something Wonderful」というロジャース&ハマースタインのミュージカル曲を収録したCDにこの曲が入っていたのです。かつてジャズで聴いたときには特に印象に残らなかったのですが、彼の歌を聴いてこの曲が大好きになりました。それまで聴いていた曲とは全く違う曲に感じたのです。

世界最高のバリトンと思っていたら、かつて音楽コンクールで彼を負かしたバリトンがいると知りました。それが三つ前の記事「撮り損なってしまいました😱」で紹介したロシアのディミトリー・ホロストフスキーです。1989年、BBCウェールズ主催の国際音楽コンクールで優勝を争った二人。ターフェル24歳、ホロストフスキー27歳のときでした。その後二人は人気を二分し、互いにリスペクトしていたようです。

2011年、NYのプラザホテルで談笑する二人とオペラ事業関係者。

二人ともかっこよくて大好きでしたが、ディミトリーは5年前に他界してしまいました。今は亡きディミトリー・ホロストフスキー・・・残念です。

▫️▫️▫️▫️▫️

赤坂の霊南坂教会で毎週行われるパイプオルガンのコンサート。この日は、バッハのカノンとフーガでした。私はクリスチャンではありませんが時々聴きに行っています。パイプオルガンの音色は荘厳で神の声を聴いているような安らかな気持ちになれます。

撮影 ORIHIME