ORIHIME’s diary

利用していたブログサービスが閉鎖となり、旧記事とともに引っ越してきました。テーマは「好奇心、感動、そして感謝」です。

それは素朴な疑問から始まリました・・ 

 

🔻テレビでゴキブリ退治の映像を見て思いました。生命力旺盛なゴキブリをあっけなく殺してしまう台所洗剤って人間に安全なの?  

🔻何ヶ月も使える化粧水や乳液ってどんな防腐剤が入っているの? 

 

20年ほど前、そんな疑問を持った私は関連する書物を読みあさりました。そして「奪われし未来」というアメリカの女性動物学者、コルボーン博士の本に出会ったのです。原題は「Our Stolen Future」。原題と邦題の素晴らしさに感動し、単純な私は内容も素晴らしいに違いないと思ったのです🥰🥰。

この本は、1950年代から報告されている世界の野生動物の生態異変から始まります。雌雄の判別ができない野生の生物が数多く確認されていました。世界中の異変のデータをジグソーパズルのように解きながら環境ホルモンとしてまとめ上げる過程は一流の推理小説のようでした。環境ホルモンはコルボーン博士が提唱したものです。

環境ホルモンとは人体の中であたかもホルモンのように振る舞い、器官の働きや生理機能を誤らせる人工の化学物質です。環境ホルモンのほとんどがエストロゲンという女性ホルモンに似た働きをします。関連するといわれる有害性は: 精子の減少、奇形の発生、生殖器系ガンの発生リスクを高める(精巣、前立腺、卵巣、乳がん)、生殖器の発育不全、自己免疫疾患、パーキンソン病、性同一障害です。本の出版から22年、博士が危惧した有害性のほとんどが立証されつつあり、事実、上記疾患や障害のリスクについてWHOが警告を発しています。

環境ホルモン、つまり内分泌攪乱の働きをする化学物質もそれが含まれるものも数え切れないほど有りますが、ここでは日常的に身の回りにあるものをとりあげます。

 

[ 環境ホルモンとされる化学物質とそれらを含む物]

♦️界面活性剤とは水と油を馴染ませて洗浄効果を促進させる物質で、合成界面活性剤は石油のカスから作られる人工の化学物質です。少量の原料で量産できるので安価な上、洗浄力が強く泡立ちやすいので満足感がありますが、自然の浄化作用で分解されず、人間だけではなく地球の生態系に影響を及ぼします。

♦️この本では、北米五大湖の工場排水が遠く離れた北極海に生息する北極熊を絶滅の危機に追いやった食物連鎖の過程を分かりやすく説明しています。今や工場排水だけではなく、大量の生活排水に含まれる化学物質が生態系を破壊しているのです。食物連鎖は野生動物だけではありません。私たち人間も、私たち自身がもたらした生態異変の魚や肉を食する食物連鎖の頂点にいるのです。

♦️環境ホルモンとされる化学物質は分子量が小さいのでいとも簡単に皮膚や血管を通りぬけます。血管に入った化学物質は各臓器に運ばれて蓄積します。自然の物質は分子量が大きいので血管内には侵入しません。お肌の奥まで・・を売りにしているナノ化粧品は危険としか思えません。

♦️石油から作られるプラスチック製品から有害な化学物質が溶け出していることが確認されています。EUではプラスチック製品への規制が厳しく脱プラスチックの傾向にありますが、日本では規制がなくプラスチック製品が溢れています。河川や海を汚し、野生の生物にダメージを与えているのは周知の事実です。驚愕の事実があります。

この本で私が一番驚いたのが、アメリカの研究機関での出来事です。従来のガラスの試験管から無菌のプラスチックの試験管に入れ替えた乳がん細胞が自然増殖することに驚いた化学者が、2年を費やしてプラスチックに使われていた合成樹脂が擬似エストロゲンの働きをして乳がん細胞を増殖させることをつきとめたのです。私たちの身の回りに溢れているプラスチック製品の化学物質が自然に溶け出しているという事実に背筋が凍りました。そして、この本は私の生涯の一冊になりました。

 

🔸以来、私は主に陶器とガラス容器を使い、電子レンジを使うときは陶器か耐熱ガラスの容器しか使いません。

🔸洗剤、シャンプー類は「純せっけん」表示のものを使っています。

🔸ハム、ソーセージ、蒲鉾などは熱湯に1分ほどつけておくと化学物質がある程度溶け出します。

🔸市販の漬物は汁を捨ててよく洗います。

🔸スープと麺が別になっているカップ麺は麺を一度熱湯につけてそのお湯を捨てます。 

 

お子さんがいらっしゃる方に: お子さんの将来の健康へのリスクを少しでも減らすために、どうか気をつけてあげてください。

 

当時、環境ホルモン、特に合成洗剤の危険性が話題にのぼったのですが、メジャーなメディアは積極的に報道しませんでした。当時の最大の広告主が洗剤メーカーだったからだと思います。事実、広告代理店の最大手、電通の一番の得意先は洗剤メーカー(花王)でした。つまり民放や大手新聞雑誌は、大スポンサー企業のダメージにつながる報道をできなかった、というか、しなかったのだと思います。

 

現在、私が懸念しているのは携帯電話やスマホの電磁波です。脳の近くまで電磁波を呼び込むスマホや携帯をひっきりなしに使う若者たちを見て、大丈夫なのかと心配になります。世界の状況を調べてみると、WHOは15年前に「電磁波過敏症」を疾患として認知しており、ドイツや北欧諸国では診療科目として保険を適用しています。日本はというと、現在のトップ広告主がキャリア(docomoSoftbankなど自社の通信施設を持つ通信業者)なので、踏み込んだ報道は期待できないですね。因みに私は7年前から体内の電磁波を放電するカードを使っています。

最新の「報道の自由度ランキング」で日本は180ヵ国中71位です。アジアの東ティモールブータン、台湾、韓国が日本のずーと上にランクされています。報道機関の広告主や政治家への忖度意識がなくならない限り、私たちは世の事実や真実を私たち自身で模索しなくてはなりません。ため息です〜😔🥺😞

 

イラスト: ILLUST BOX