ORIHIME’s diary

利用していたブログサービスが閉鎖となり、旧記事とともに引っ越してきました。テーマは「好奇心、感動、そして感謝」です。

隠されてきたパイロットのUFO目撃報告・遭遇事件

 



唐突な政府記者発表「UFO 遭遇に備える」

2020年、当時の河野防衛大臣が記者会見の席で、国防総省がUFO(未確認飛行物体)の可能性がある映像を公開したことについて、「万が一、遭遇した時の手順をしっかり定めたい」と述べ、防衛省自衛隊も対応の準備を進める考えを明らかにしました。コロナの感染拡大という未曾有の事態で日本中が混乱している真っ最中の発表でした。

国防総省が公表したUFOの映像

政府は2007年に「UFOの存在自体を検討しない」、つまり、いかなる情報も報告も無視するという閣議決定をしており、以来UFOに関する公式コメントは一切ありませんでした。そうは言っても政府は国民の安全を預かる身、閣議決定は表向きであり、目撃情報によっては自衛隊と内密に検証していたと信じたいです。

 

アラスカ上空でUFOに遭遇したJAL747ジャンボ機

1986年11月17日、ボジョレーヌーボを満載したJAL貨物機は、パリ〜レイキャビック〜アンカレッジを経由して成田に向かうことになっていました。アラスカ時間の午後5:09、アンカレッジの管制官がアラスカ上空を飛んでいた日航機に飛行経路を通達した直後、日航機から近くを飛行中の航空機がないかとの問い合わせが立て続けに2回ありました。管制塔のレーダーは何もとらえておらず、管制官はほかに飛行中の航空機はないと日航機に伝えました。

自衛隊戦闘機のパイロットで10,000時間を超えるフライト経験を持つ上級パイロットの寺内機長は、光を発する2機の飛行物体と空母2隻分はある巨大な飛行物体に付きまとわれていると管制塔に報告しましたが、FAA(アメリカ連邦航空局)のレーダーには何も映っていませんでした。寺内機長はアンカレッジでFAAの事情聴取を受け、機長に酩酊はなかったものの、FAAは機長の目撃は確認できなかった、つまり機長の見間違いだったとしたのです。これを受けて、日本航空は帰国した機長の精神鑑定を行い、問題があると診断された寺内機長は長期に亘り地上勤務を余儀なくされました。

寺内機長をよく知る元日航の機長で航空評論家の杉江弘氏は、寺内機長はしごくまっとうな人と評しています。また杉江氏によると、その後日航だけではなく他社のパイロットたちも仮にUFOらしきものを目撃しても管制塔や会社に報告しなくなり現在に至っているそうです。航空法に、パイロットには未確認の飛行物体らしきものを目撃した場合は報告する義務がある・・にも拘らずです。

 

事実は違いました。

当時FAA ワシントンD.C.本部の事故調査部チーフだったジョン・キャラハンは、遭遇事件から15年後、アンカレッジ・プレスのインタビューに答え、本当は何が起こっていたかを明らかにしました。

遭遇事件の1週間後、キャラハンはアンカレッジから緊急の電話をうけました。日航機の事件を聞きつけた記者たちが情報を求めてFAAのアンカレッジ事務所に押しかけ、収拾がつかないと言うのです。キャラハンはすぐに遭遇に関わるデータを集めるよう指示しました。軍は通信テープの送付を拒否しましたが、キャラハンは航空管制からすべての通信データとテープを入手していました。

キャラハンはテープの会話から軍がUFOをレーダーに捉えていたことを知りました。特殊なレーダー装置を所有している軍がレーダー上のUFOを追跡していたことは明らかでした。驚くべき展開がありました。日航機から報告を受けた管制官はアラスカ上空を飛行中だったユナイテッド航空機に目撃の確認を依頼し、機は飛行ルートを変更して日航機に近づいたのですがUFOらしき物体は確認できませんでした。そのころ日航機もUFOを見失っていました。キャラハンが驚いたのは、UFOらしき物体がユナイテッド航空機の真後ろに隠れて追尾しており、それを軍のレーダーが捉えていたことでした。UFOらしき物体は日航機とユナイテッド航空機の視界に入らない絶妙な場所にいたのです。

事態を重く見たキャラハンの上司であるAFFの局長はキャラハンに口止めし、政府レベルの緊急会議を召集したのです。会議には、FBIから3人、CIAから3人、大統領府のレーガン科学調査部からの3人にFAAの技術者たちが加わりました。FAAから詳しい報告を受けたCIAは「こんなことはあってはいけない。この会議はなかった、記録もされなかった」と出席者全員に誓わせ、事実は封印されたのです。キャラハンが何故公開しないのかと尋ねるとCIAは「国民をパニックにおとしいれるから」と答えたそうです。

CIAはすべてのデータを持ち去りましたが、この目撃事件の重大さを認識していたキャラハンはすべてをコピーしていました。それらの膨大なコピーは現在開示されていて閲覧が可能です。その中に、寺内機長が描いた未確認物体のスケッチがありました。

アメリカの数多くのUFO目撃情報はこうして隠されてきたのだと知りショックでした。アンカレッジの週刊新聞アンカレッジ・プレスは創刊が目撃事件の後でしたが、地元で起こった最大の目撃事件として度々特集を組んでいたようです。ジョン・キャラハンのインタビューは驚くほど価値あるものですが、名もないローカル紙に注目する人は少なかったかもしれません。記事はキャラハンのインタビュー以外に、寺内機長の目撃・遭遇の詳細、管制官の対応、機長と管制官のやりとりなどを詳しく克明に掲載していてドキドキしました。興味がある方はお読みになることをお勧めします。

 

事実を報道していたワシントン・ポスト

遭遇事件から6週間後の1987年1月、世界が日航機長の見間違いと片付けていたときワシントン・ポストは事実を報道していました。「(日航機の)目撃は、空軍のレーダーでAFFが確認した」と題して寺内機長の目撃談を詳しく伝えています。謎の飛行物体は高速で素早く動いたかと思うと突然止まるなど信じられない動きをしたこと、物体から逃れようと急降下したり360°旋回を試みたが効果がなくしつこく追いかけてきたことなど、そして記事の最後を「私たちはフランスの有名なボジョレーヌーボを運んでいたので、彼らは飲みたかったのかもしれません」という寺内機長のジョークで締めくくっています。寺内機長はユーモアセンスがあり素敵ですね。ワシントン・ポストはこの目撃事件の12年前、ニクソン政権の妨害を受けながらもウォーターゲート疑惑を追及して現職のニクソン大統領を辞任に追いこんだガッツある新聞です。CIAのやり方に反発したFAAの誰かがリークしたのかもしれませんね。

🔸映画「大統領の陰謀ウォーターゲート事件を追ったワシントン・ポストの二人の若き記者の物語。スミマセン〜この映画はUFOとはまったく関係ありません(^^;;  ウォーターゲート事件について知りたい方にオススメです。

 

アメリカ議会で元海軍パイロットが証言

今年2023年7月26日、アメリカ議会下院でUFOに関する公聴会が開かれました。アメリカ軍の元幹部らが、連邦政府パイロットたちが報告したUFO、UAPの情報を隠蔽していると訴え、情報の公開を求めました。アメリカでは現在UFO を含めてUAP「未確認空中現象」(unidentified aerial phenomena)という言葉が使われています。

これより2年前の2021年6月、米 国防総省は2004年から米軍関係者が目撃した144件のUFOのうち解明できたのは1件だけで残りの143件については地球外のものという可能性を排除できないと発表しました。解明できた1件はしぼんでいく風船でした。UFOに関するコメントを避けていた政府の機関がUFOについて地球外の可能性を公的に示唆したことは画期的な出来事でしたが、どんな目撃だったのかは公表されませんでした。

 

日本のパイロットたちの口を封じた日航機UFO目撃事件

寺内機長への日本航空の仕打ちを見た日本のパイロットたちは、その後UFOを目撃しても一切報告しなくなったといいます。自衛隊パイロットも同様なのでしょうか。UFOは異星人が関わるものと断定されている訳ではありません。何か分からないものや現象で、この異常気象につながる重要な自然現象である可能性もあります。もちろん、異星からの訪問者或いは飛来物である可能性もあると思います。

異星人はいても遠くて地球には到来できないと主張する科学者が多いですが、現代の科学ですべてを決めつけるのは危険だと思います。ガリレオケプラーの地球は太陽の周りを廻っているとする公転説がニュートン万有引力の法則で証明されてからまだ僅か330年しか経っていません。当時としては最先端の科学ですが、ロケットで宇宙に行ったり、携帯電話で世界中とコミュニケーションが取れるなど考えられなかったでしょう。インターネットやAI については想像すらできなかったと思います。そして、この先、現代の私たちには想像もつかないテクノロジーが次々に開発されるでしょう。

UFOはそんな未来のテクノロジーを想像させてくれる可能性があります。全国のパイロットが口をつぐむことでその機会がほとんどなくなってしまいました。地上からと空中では観測効果が著しく違うからです。アメリカでは政府がUFO、UAP情報をオープンにしつつあり、アメリカのパイロットたちが目撃報告をしやすくなったと言います。日本もそうなって欲しいです。

 

超常現象に挑戦するイギリスの科学者たち

130年前、超常現象を科学的に解き明かそうとする団体「SPR心霊現象研究協会」(The Society for Psychical Research)がケンブリッジ大学に創設されました。設立当時、英国首相やノーベル賞物理学者が11人も在籍していたそうです。活動は現在も続けられており、超常現象が報告されているイギリス古城の検証の模様が2014年のNHKスペシャルで紹介されました。とても興味深かったです。

現在のメンバーであるケンブリッジ大学教授ブライアン・ジョセフソン博士はこう言っています。「そんなことあるわけないと超常現象から目を背ける人は多いです。しかし、奇妙に思えるものを避けてしまったら科学は進歩の機会を失うことになります」ジョセフソン博士は32歳の時、ノーベル物理学賞を受賞しました。

 

宇宙からの "黒船" の到来はあるのでしょうか。

 

🔹🔹🔹🔹🔹

昔からあった日本のパイロットたちのUFO目撃

知人は、父親が航空会社の支店勤務だった関係でアメリカで子ども時代を過ごしました。今より便数がグーンと少なかった60年代当時は日本食がポピュラーではなかったので、パイロットがたびたび食事をしに彼の家に来たそうです。そこでよく話題にのぼったのが未確認飛行物体で、大半のパイロットに目撃・遭遇経験があったそうです。彼らは「あれは地球のものではない」「あんなに高い技術は地球にはない」と言っていたので、知人は高度な文明を持つUFOの存在を既成事実として育ちました。日本に帰り、学校でUFOの存在を当たり前のように話をしたところ変人扱いされて戸惑ったそうです(^^) 当時日本では空飛ぶ円盤と呼ぶことが多く、UFO =異星人の乗り物という概念だったようです。

 

出典/参照: ANCHORGE PRESS Oct 28, 2017 updated Sept 17, 2022、The Washington Post Jan 2, 1987、ビジネスジャーナル「JALがひた隠すパイロットのUFO目撃報告」、NHK スペシャル「超常現象 科学者たちの挑戦」、BBC News Japan、