ORIHIME’s diary

利用していたブログサービスが閉鎖となり、旧記事とともに引っ越してきました。テーマは「好奇心、感動、そして感謝」です。

もしも地球の自転が止まったら・・

 

星空は宇宙への扉であり空想の宝庫です。何万光年の彼方がどのくらい遠いのか、宇宙の向こうには何があるのか、生命体が存在する星は幾つぐらいあるのか・・答えが出ないことが分かっていても空想は尽きません。夜空の月と星がゆっくりと移動しているさまを見ていた時、地球がハイスピードで自転していることを思い起こし、もしこの自転が止まったらどうなるのだろうかと想像してしまいました。

 

ところで地球は何故自転しているのでしょう? 答えは、太陽も地球も惑星はチリが回転しながら合体してできたものなのでそのまま回転を続けているのだそうです。えっ、そんな単純な理由? ほとんどの惑星は同じ方向に回転していますが回転速度は違います。地球の時間で表すと、火星が1周するのに要する時間は地球と同じ1日で、金星は何と243日もかかるそうです。知ってましたか?ビックリですね。また金星は地球や他の惑星とは反対に東から西へ回転していて、ある時回転軸が反転したという説があります。ちなみに木星土星は10時間です。

近年自転速度が速くなったとの報道がありますが、長期的に見ると自転速度は遅くなっているそうです。地球が誕生した46億年前は1日が6時間、14億年前は18時間と徐々に1日が長くなっています。

 

自転と公転の速度

赤道は1周4万Kmで1日は24時間なので赤道上の自転の速度は「4万Km ÷24時間=時速1666km」になります。日本は緯度30度で計算すると1周の距離が赤道上より短いので速度は遅くなり時速1374Kmです。ジェット機の2倍のスピードで動いているのに私たちがそれを感じないのは私たちも周りの空気も同じ速度で動いているからだそうです。

太陽の周りを1年かけて廻る公転の速度はなんと時速11万Km・・といってもピンと来ませんよね。分速約1800km、秒速でいうと約30Kmです。ジェット機で約10時間かかる東京〜ロサンゼルス間を5分で、新幹線で16分かかる東京〜新横浜間を1秒で制します。私たちの宇宙船地球号は地球上には存在しない猛スピードで宇宙空間を突っ走っているのです。😱😱

地球の自転または公転が止まったらどうなるの?

自転が急に停止した場合、慣性の法則により自転速度で何もかもが進行方向(東)へ飛ばされます。新幹線の6〜7倍の速度で飛ばされるのでのその時点で人類は全滅です。北極と南極は自転速度がゼロに近いので生き延びる人がいる可能性がありますが生存は難しそうです。太陽に向いている側は半年間灼熱の昼が続き、反対側は半年間極寒の夜が続くからです。当然、農作物は育ちません。

自転がゆっくり止まった場合、吹き飛ばされることはないにしても、太陽に向かっている側は気温がどんどん上昇して灼熱の摂氏200度近くなり、反対側は気温が下がり極寒のマイナス150度になります。生物の生存は難しいでしょう。

公転が停止すると遠心力がなくなり、太陽からの重力との均衡が保てず、地球は太陽に向かって落ちていきやがて太陽に吸収されてしまうようです。

 

地球誕生から46億年、その間自転も公転も停止することは一度もなかったので心配することはないでしょう(^^)  万一起こっても、何が起きているのか分からないうちに意識がなくなるので、恐怖や苦しみを感じることはないようです(^^;; 

地動説は私たちには常識中の常識ですが、夜空を見上げていると天が動いているようにしか見えません。地動説を唱えた紀元前のギリシャの科学者、レオナルド・ダビンチ、コペルニクスガリレイは凄いと思います。宇宙観を一変させたことから、考え方を180度変える発想の転換を「コペルニクス的転回」といいますが宇宙に関する次のコペルニクス的転回は何でしょう。NASAが少しづつ公表しているUFOと異星人についてでしょうか? 興味津々です(^^)

 

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天文学を発展させたヨーロッパのガリレイケプラーニュートンが活躍したのは17世紀。天文学の分野では日本も欧州に遅れをとっていませんでした。ずば抜けて面白かった一冊が天文学の祖、渋川春海の伝記小説「天地明察」(著者:冲方丁)です。江戸時代初期の17世紀、幕府御抱えの碁所方の名門、安井家に生まれた算哲(後の渋川春海)は囲碁には興味がなく、星の観測と数学に夢中でした。彼の才能に目をつけた時の老中の命で、21歳の算哲は幕府の役人と日本の緯度を計測する旅に出ます。歩幅で距離を測り、北極星の位置を観測し、数学を駆使して現代と違わぬ緯度を計測していく過程は感動的でした。その後、保科正之(第三代将軍家光の異母弟で第四代将軍家継の後見人)から日本の暦を制作する命を受けます。当時日本は中国古来の暦を使っていたため日蝕と月蝕の時期がずれていました。ところが旧来の暦で利権を守りたい朝廷の公家たちは大反対で、日本の発展のために暦を一新したい幕府と20年に及ぶバトルを繰り広げます。さながら上等のミステリー小説のようでした。この小説を読むと、幕府は学問や文化の発展に力を入れていたことが分かります。朝廷主体の政治が続いていたら日本はどうなっていたでしょう(^^;;    お薦めの一冊です。